金はいつ動く? 10年分のデータで見る時間帯ごとの値動き
金はほぼ24時間取引されていますが、ずっと同じように動くわけではありません。2016年10月から2026年8月までのすべての1時間足を使って、よく動く時間とおとなしい時間、そしてそれが練習にどう関係するかをまとめました。
調べ方
1時間足ごとに値幅(高値−安値)を出し、その足の始値で割りました。%にすることで、金が1,250ドル前後だった2017年と、4,000ドルを超えた2026年を同じ物差しで比べられます。その値幅を、時間帯ごとに平均しました。
米国は年に2回時計を切り替え、金がよく動く時間帯もそれに合わせて動きます。そこでグラフでは、米国の夏時間(3月〜11月)と冬時間(11月〜3月)を別々の線にしています。時刻はすべて日本時間です。
時間帯ごとの1時間の平均値幅(日本時間)
1時間足の高値−安値を始値に対する%で表示、2016年10月〜2026年8月
表で見る
| 時間帯(日本時間) | 米国の夏時間(3月〜11月) | 米国の冬時間(11月〜3月) |
|---|---|---|
| 日本時間 0:00〜1:00 | 0.35% | 0.45% |
| 日本時間 1:00〜2:00 | 0.27% | 0.33% |
| 日本時間 2:00〜3:00 | 0.26% | 0.26% |
| 日本時間 3:00〜4:00 | 0.25% | 0.26% |
| 日本時間 4:00〜5:00 | 0.23% | 0.24% |
| 日本時間 5:00〜6:00 | 0.16% | 0.22% |
| 日本時間 6:00〜7:00 | — | 0.15% |
| 日本時間 7:00〜8:00 | 0.22% | — |
| 日本時間 8:00〜9:00 | 0.18% | 0.24% |
| 日本時間 9:00〜10:00 | 0.24% | 0.21% |
| 日本時間 10:00〜11:00 | 0.32% | 0.30% |
| 日本時間 11:00〜12:00 | 0.22% | 0.22% |
| 日本時間 12:00〜13:00 | 0.18% | 0.18% |
| 日本時間 13:00〜14:00 | 0.16% | 0.15% |
| 日本時間 14:00〜15:00 | 0.23% | 0.20% |
| 日本時間 15:00〜16:00 | 0.27% | 0.22% |
| 日本時間 16:00〜17:00 | 0.29% | 0.25% |
| 日本時間 17:00〜18:00 | 0.26% | 0.29% |
| 日本時間 18:00〜19:00 | 0.23% | 0.24% |
| 日本時間 19:00〜20:00 | 0.23% | 0.22% |
| 日本時間 20:00〜21:00 | 0.27% | 0.23% |
| 日本時間 21:00〜22:00 | 0.46% | 0.25% |
| 日本時間 22:00〜23:00 | 0.47% | 0.44% |
| 日本時間 23:00〜0:00 | 0.46% | 0.45% |
時間帯ごとの特徴
- いちばん動くのは、夏時間なら日本時間の21時〜24時、冬時間なら22時〜翌1時です。 ニューヨーク市場のオープン、ニューヨーク時間8時30分(日本時間21時30分か22時30分)に出る米国の経済指標、ロンドンの午後が重なる時間です。1時間の平均値幅は約0.46%で、いちばん静かな時間のおよそ3倍です。
- いちばん静かなのは、日本時間の12時〜14時です。 アジアの昼休みで、欧州がまだ始まっていない時間です。13時台の平均は約0.15%です。
- 小さな山が2つあります。 ひとつは日本時間10時台で、東京の午前中にあたり、上海黄金取引所も北京時間9時(日本時間10時)に始まります。もうひとつは欧州の取引が始まる16時〜17時台です。
- 直近12か月をドルで見ると、 23時台の平均値幅が31.59ドルだったのに対し、10時台も29.76ドルと、ほとんど変わらない大きさでした。2025〜26年の上昇局面で、アジアの時間帯がはっきり活発になっています。いちばん静かな13時台は13.06ドルでした。
取引時間帯ごとの値動き
ゲームでは、問題ごとに取引時間帯を表示しています。それぞれ、1時間あたり平均でどれだけ動くかをまとめました。
| 時間帯(各都市の現地時刻) | 1時間の平均値幅(価格比) | 1時間の平均値幅(直近12か月) | |
|---|---|---|---|
| オセアニア(NY 17時 → 東京 9時) | 0.21% | $20.99 | |
| 東京(東京 9時 → ロンドン 8時) | 0.23% | $20.89 | |
| ロンドン(ロンドン 8時 → NY 8時) | 0.25% | $18.19 | |
| ロンドン・NY重複(NY 8時 → ロンドン 16時30分) | 0.43% | $29.82 | |
| ニューヨーク(ロンドン 16時30分 → NY 17時) | 0.23% | $18.09 | |
| 各1時間足を、始まった時刻の時間帯に分けています。各都市の現地時刻を使うので、夏時間も反映されます。%は2016年10月〜2026年8月、ドルは2025年9月〜2026年8月の平均です。 | |||
ロンドン・NY重複の時間帯は1時間あたり0.43%で、ほかの時間帯(0.21〜0.25%)を大きく上回ります。ただ、直近のドルの数字には変化が見えます。この12か月では、東京時間(1時間あたり20.89ドル)のほうが、ロンドン時間(18.19ドル)やニューヨークの午後(18.09ドル)より動いていました。
曜日ごとの値動き
| 曜日 | 高値−安値の平均(価格比) | |
|---|---|---|
| 月曜日 | 1.37% | |
| 火曜日 | 1.39% | |
| 水曜日 | 1.42% | |
| 木曜日 | 1.44% | |
| 金曜日 | 1.47% | |
| 1日はニューヨーク17時で区切っています。日曜の短い取引時間は除いています。 | ||
曜日による差は小さく、月曜の1.37%から金曜の1.47%までです。金曜がわずかに大きいのは、米国の雇用統計がたいてい月の第1金曜に出ることも関係しています。とはいえ、作戦を変えるほどの差ではありません。
練習にどう生かすか
- 時間帯の表示を見る。 15分足のブレイクでも、日本時間22時30分なら一日でいちばん動く時間の中です。13時のブレイクは、いちばん静かな時間のもので、続かずに戻ることがよくあります。
- 静かな時間はローソク足が小さい。 「N本後の終値」の判定では、わずかな上下で正解・不正解が決まることが多くなります。見送りがいちばんの答えになる場面も少なくありません。
- 値幅の調整はATRに任せる。 TP・SLの判定では、損切りと利確の幅がATR(14)で決まるので、よく動く時間には自動で広く、静かな時間には狭くなります。
- 実際に取引するなら、 一日の値幅の大部分はよく動く時間帯に作られ、スプレッドも普通はこの時間がいちばん狭くなります。静かな時間や、日本時間の早朝(ニューヨーク17時)の取引休止の前後は、スプレッドが広がりやすくなります。